2025年02月19日号

 今週の活動報告です。

筆のろのろ期だった
 土曜日が終わるくらいまでのろのろ期だったので「のろのろ期です」という内容で週報を書いていたのだけど、日曜日にたぶん抜け出しました。
 下書きを大きく変える事を恐れて、彼らはこういうシチュエーションで、そういう言動をとらないのでは? という違和感に長いこと気づけず、なんか進まないなあと途方に暮れていたのが原因ぽいです。こういう時は一旦作業場から離れて、別の場所で頭の中にシチュエーションを呼び出して再生ボタンを押すと抜けられたりする。



注意
以下、名探偵コナン「二十年目の殺意 シンフォニー号連続殺人事件」のネタバレを含みます。
未読(未視聴)の方はご注意ください。



 先週、コナンを見て、ピアノソナタ「月光」殺人事件が良かったと言ったけど、あれは自分が作品内でいつか出したいと思っていてなかなか出せない雰囲気があるから直感で好き! と思って書いた。薄暗い懐古調のミステリしていて好き。
 サマータイムレンダのアニメがめっちゃはまったといえば伝わるでしょうか。孤島ものって憧れるよな〜。いつか書いてみたい。

 閑話休題。

 実はもう一つ語りたい回があって、それが「二十年目の殺意 シンフォニー号連続殺人事件」。凄い物語だと思う。
 あれだけ多くの登場人物の人生を狂わせた叶才三という存在について語る事を徹底的に避けていて、それでいて物語としてとてもドラマティックで、ずっと面白くて、惹きつけられる。引き算というよりも、シェードの美学な気がする。そこを隠したままで物語が成り立つんだ、ほけ〜っ……、となる。
 平次のピンチだったりおっちゃんの格好いいモードだったり、子どもが読んでもちゃんと面白いし、大人になってから読むと「すげえ構成だな」と思うよね。
 影の計画師とか、鮫崎氏の過去とか、仲間内のパワーバランスとか、書こうと思えばもっともっとたくさん書けると思うんですよ。それを必要最小限まで削ぎ落としている美しさ。
 犯人はものすごく緻密なプランを立てて、結構いい所まで行ったのに(この場合の「いい」って何だ)他のキャラクタが当たり前に気づいていて、当たり前過ぎるからわざわざ確認すらしなかった事に気づいていなくて、最後の最後に決定的な敗北を突き付けられる所が良い。皆、過去があるから必然的に感情的な行動を取る場面があるけれど、それ以上にクレバーだよね。
 犯人の動機もやや難解だけど、叶才三について語られない事を美しいと思える読者なら納得出来る内容だと思った。真のカリスマってそういうものなのかもしれない。
 ちなみにわたしは「なおす」って言うのって全国共通じゃないんだ……、と思った側の人間です。

 今週のヘビーローテーションは月ノ美兎さんの「ウエルカムトゥザ現世」です。